Raal's Tome of Destruction

主にroguelikeのことを書くブログです

死に至る確率はどこまで許容されるべきか?

この記事は Roguelike Advent Calendar 2014 の8日目の記事です。

今日は確率のお話です。
とは言っても厳密なお話は全然しません。ざっくり行きます。

概要

この記事では有限物資Roguelikeにおいて「どの程度の危険度から物資を消費していくべきか」を考察します。

無限物資Roguelikeと有限物資Roguelike

まず、有限物資Roguelikeと無限物資Roguelikeを定義しておきます。
有限物資Roguelikeとは「ある一定の到達度においてリソースが有限であるゲーム」であるとします。
無限物資Roguelikeは逆で、「ある一定の到達度においてリソースを無限に用意できるゲーム」です。
具体例を出すと、*bandは無限物資です。1Fと地上を往復すればスピードの薬を無限に用意できます。
nethackは基本的には有限物資です。ただしプリンを増やす等、怪しい行動を絡めると無限物資になります。
dungeon crawlも基本的には有限物資です。ただしabyssやpandemoniumを絡めた場合は無限物資となる可能性があります。

無限物資Roguelikeと許容される死亡確率

無限物資の場合、勝率を最大化する最適戦略は単純です。
常に死の可能性を可能な限り低くするため、物資を無尽蔵に投下すれば良いだけです。
理想的にはプレイヤーは最適戦略を取り、勝率100%を目指すべきです。
実際のところ、hengbandの終盤ではミス以外での死亡は限りなく低確率になっています。(しかし死ぬときは死にます。あしからず。)

有限物資Roguelikeの場合

一方で、有限物資の場合は常にリソースを切ることが正解とは限りません。
よりクリティカルな局面を打破するため、物資を温存する意味が発生するためです。
このため、局面の深刻さを評価して物資を消費するか否かを判断する必要に迫られます。
ここが面白いところであり、難しいところです。

死に至る確率と物資消費

とあるゲームの勝率を最大化することを考えます。
ある物資Xはゲーム中10回使用でき、使用した場合その場の生存確率を100%にすると仮定します。
物資を使用しないと確率Pで死亡する局面、はたして物資Xを使うべきか使わざるべきか?

色々と前提条件を端折っているのでざっくりですが、「確率Pを10回甘受した場合どれくらい死ぬのか」で考えれば良いです。


10%で死ぬ局面、10回耐える確率は35%
5%で死ぬ局面、10回耐える確率は60%
1%で死ぬ局面、10回耐える確率は90%
0.5%で死ぬ局面、10回耐える確率は95%
0.1%で死ぬ局面、10回耐える確率は99%


個人差はあると思いますが、私が許せるのは1%ラインですね。
もちろん物資が潤沢ならより低いリスクも潰していきますが、迷ったときの判断基準は死亡率1%です。

まとめ

・無限なら物資を惜しむな
・有限なら物資を無駄遣いするな
・1%以上死ぬなら物資使ってでもなんとかしろ

どうでも良い話

上の項で*bandは無限物資と書きましたが、プレイヤーのやる気が有限であれば有限物資となります。
現実世界を含めた系で考えれば無限物資ゲーなんてなくて、結局プレイヤーの時間や精神力を食ってゲーム内リソースに変換してるわけです。
でもそういうこと言い出すとめんどくさいので普通は無視します。
おしまい。

次回予告

明日はradinms氏の「DCSS ゆっくり信仰のススメ」です。